スタッフによる完全ガイド!世界でここだけ!?の博物館の楽しみ方「くじらの博物館」
和歌山県東牟婁郡太地町。ここは400年以上の歴史を持つ「古式捕鯨発祥の地」です。美しい入り江に立つ「太地町立くじらの博物館」は、クジラやイルカなど哺乳類の生態や捕鯨文化の歴史を学べる博物館と、生き生きとした姿を間近で見られる水族館が融合した施設です。今回は、博物館のスタッフが、見どころや楽しみ方を紹介します。

ナビゲーター:スタッフ 飯塚(いいづか)さん
くじらの博物館の広報担当・飯塚さん。「キャッチフレーズは『触れて、感じて、見て、学ぶ』です。かわいいクジラやイルカに癒やされるだけでなく、本物に触れることで、これからの私たちと生き物の関わりについて考えるきっかけにしていただければ嬉しいです。」
博物館の「映えポイント」からクジラの豆知識までスタッフならではの情報を教えてもらいます。
1. 驚きの近さ!自然の入り江で楽しむショーとエサあげ体験
「クジラショーステージは、自然の入り江そのものです。ショーでは頭が丸いのが特徴の『オキゴンドウ』や『ハナゴンドウ』が登場します。同じタイプに見えますが、体の大きさも性格もそれぞれ違うんですよ。」
日々クジラたちと向き合う飼育スタッフの遠藤さん。入り江エリアでの「個性が光るクジラ・イルカたち」について詳しく伺います。
イルカやクジラとのさまざまな”ふれあいイベント”を楽しむことができます。1バケット300円で行えるエサあげ体験では、クジラたちの「口の中」の違いに注目。他にも、イルカと直接ふれあうことができる「イルカにタッチ」や、カヤックに乗りクジラたちを間近で観察することができる「カヤックアドベンチャー」など、色々メニューがあります。
- カズハゴンドウ
- その名の通り、口の中に「数多の歯」がいっぱいあるのが特徴です。

- ハナゴンドウ
- 自然界ではイカを好むため、歯は多くても10本ほど。吸い込むように食べるのが特徴です。

- コビレゴンドウ
- 成長するにつれて頭が丸く、大きくなっていく独特の姿をしています。

2. ”映えスポット” 幻想的な「マリナリュウム」
海洋水族館「マリナリュウム」のトンネル水槽には、世界でも極めて珍しい「アルビノのバンドウイルカ」が飼育されています。
生まれつき色素を作ることができないアルビノのイルカは、全身が真っ白で、目が赤いのが特徴です。
マリナリュウムではその他に、「スジイルカ」「マダライルカ」「シロハイルカ」といった、他の水族館ではなかなか見ることができない希少な種類が4種類も同時に飼育されています。それぞれの模様や泳ぎ方の特徴をじっくり観察してみてください。
3. 学芸員・中江さんが語る、圧倒的スケールの「骨格標本」
本館の見どころは学芸員の中江さんがご案内。展示の背景や歴史に込められた意味を、一つひとつ丁寧に解説していただきます。
ホールの中央に吊り下げられているのは、体長15.2メートルにも及ぶセミクジラの全身骨格標本。「これは本物のオスの骨で、骨格標本の上には、肉付けした実物大模型の展示があるので、どれほど巨大な生き物なのか実感できるはずです。」
「セミクジラは漢字で『背美鯨』とも書きます。背びれがなく美しい背中をしていますが、泳ぎが時速3キロと非常に遅く、手漕ぎ船でも容易に追いつけることから、捕鯨の対象でもありました。」
1階ホールでは、江戸時代後期に全盛期を迎えた「網掛釣取法(あみかけつりとりほう)」の巨大ジオラマも必見です。3階まで続くさまざまな展示を通じ、昔からのクジラと人間の関わり、そしてこれからの共生について深く学ぶことができます。
くじらの博物館に併せて立ち寄りたい周辺のおすすめスポット
博物館を満喫した後は、周辺の雄大な景色とグルメも楽しんで。
梶取崎(かんどりざき)は、かつての古式捕鯨では、鯨を発見する「山見」のひとつで、狼煙場跡が残ります。岬に立つと、視界いっぱいに太平洋の大パノラマが広がり、どこまでも続く水平線や打ち寄せる波の迫力を楽しむことができます。雄大な自然と捕鯨文化の歴史を同時に味わえる、絶景スポットです。
橋杭岩(はしぐいいわ)は、大小さまざまな岩が一直線に並ぶ、串本を代表する景勝地です。その姿がまるで橋の杭を立てたように見えることから、名付けられました。朝日や夕景など、訪れる時間帯によって異なる美しい写真が撮れるスポットとしても人気です。
那智の滝は、落差133メートルを誇る日本三名瀑の一つで、熊野の神が宿る神聖な滝として古くから人々の信仰を集めてきました。断崖から一気に流れ落ちる圧倒的な迫力をぜひ感じてみて。石畳が美しい「熊野古道大門坂」を歩いて目指すのもおすすめです。
























