泉質で知る、和歌山の美容温泉。日本三美人の湯と高濃度炭酸泉。
本記事は、年間300湯以上めぐる温泉専門家・北出恭子さんの監修のもと、和歌山県内の名湯を独自の視点で紹介するシリーズです。北出さんが実際に県内の温泉地を巡り、泉質や健康・美容への効果を専門的な目線で解説します。今回は田辺市にある「龍神温泉元湯」と和歌山市にある「花山温泉薬師の湯」を訪ね、その魅力に迫ります。

泉質の違いで楽しむ、2つの温泉
和歌山県には、特徴の異なる温泉が点在しています。なかでも「龍神温泉」と「花山温泉」は、泉質の違いによって入浴時の体感が大きく異なる代表的な温泉です。
日本三美人の湯として知られる「龍神温泉」
和歌山県田辺市龍神村にある龍神温泉は、古くから「日本三美人の湯」のひとつとして知られています。泉質は弱アルカリ性で、入浴すると肌がなめらかに感じられるのが特徴です。この性質は、皮膚表面の古い角質をやわらかくする作用によるものとされています。
泉質のプロ!温泉家・北出恭子さんが語る「龍神温泉元湯」
⿓神温泉は「⽇本三美⼈の湯」の⼀つに数えられる温泉です。美⼈の湯と呼ばれる理由は、成分の約 90%が重曹成分で構成されていることと、pHが弱アルカリ性であること。2つの性質によるW効果で⾓質除去と余分な皮脂を取り除く作⽤が強く、湯上がりはゆで卵のようにツルツルモチモチ肌にしてくれる効果があります。さらに、美肌効果を⾼めるポイントとしては、泉質による“角質除去効果”が高い分、お肌のバリア機能が弱くなっているので、ゴシゴシと体を洗いすぎないこと。また、乾燥を防ぐためにも、湯上がりに化粧⽔などでスピード保湿することが大切です。露天風呂のすぐそばを美しい川が流れています。温泉に入りながら森林浴も楽しめるので、その相乗効果によりリラックスが深まり、細胞が元気になるような感覚を味わえます。
龍神温泉の恵みを持ち帰れる美容体験
龍神温泉元湯では、日本三美人の湯として知られる泉質を活かしたオリジナル美容アイテムが展開されています。温泉で得られる「肌のなめらかさ」や「しっとり感」を、日常的に使い続けられる点が特徴です。「温泉に入って終わり」ではなく、温泉体験を日常のスキンケアへと延長できるところも龍神温泉元湯の魅力です。
こんな方におすすめ
- お肌のコンディションを整えたい方
- ナチュラルな方法で美肌を目指したい方
- 静かな場所で自分と向き合いたい方
- 温泉の美容効果をしっかり実感したい方
超高濃度の天然炭酸泉「花山温泉 薬師の湯」
和歌山市にある花山温泉は、機械を使わず、炭酸ガスの圧力のみで自噴する超高濃度の天然炭酸泉です。浴槽に結晶化するほどのミネラルや鉄分、さらに高濃度の炭酸など多くの成分を含む日本屈指の天然温泉。お肌にとても良い炭酸泉は、皮膚を引き締め、消臭効果もある、まさに「入る美容液」です。
泉質のプロ!温泉家・北出恭子さんが語る「花山温泉 薬師の湯」
全国的にも⾮常に珍しい泉質の温泉で、茶褐色のにごり湯の中には、濃厚な炭酸ガスと鉄分と塩分が含まれていて、しっかりとした鉄分の香りがします。(炭酸ガスの勢いは現地で⾒ることができます)朝一番には、炭酸カルシウムが流氷のように固まった湯膜をバリバリと割りながら⼊浴するという、ここならではのレア体験もできます。全国でもトップクラスのパワフルな炭酸ガスによる強⼒な⾎⾏促進効果と濃厚なミネラルで、ぬる湯でも身体の芯からポカポカに温まります。41℃の温泉と 26℃の源泉を交互に⼊る温冷交互浴を取り入れるのがおすすめ。⾎⾏が促進されて新陳代謝が活発になり、⾃律神経が整うことで、疲労回復効果・リフレッシュ効果・安眠効果など、心身への様々なプラスの効果が期待できます。
飲泉で、内側からの美容ケア
花山温泉では飲泉も可能です。とてもクセのあるお味ですが(笑)、胃腸機能の低下、胃炎や便秘、貧⾎などに効果が認められています。様々なミネラルが溶け込んだ天然のサプリメント。体の内側から取り込むことでインナービューティーまで叶えてくれます。
こんな方におすすめ
- 冷えやすく、体が温まりにくい方
- 巡りの悪さや顔色が気になる方
- 体の内と外から美しくなりたい方
- 他にはない個性的な温泉を体験したい方
まとめ|泉質の違いを知ることで温泉はもっと楽しくなる
龍神温泉元湯と花山温泉薬師の湯は、どちらも和歌山を代表する温泉ですが、泉質の違いによって入浴時の体感は大きく異なります。弱アルカリ性のなめらかな湯を持つ龍神温泉、高濃度成分による個性的な湯が特徴の花山温泉。それぞれの特徴を知ったうえで訪れることで、温泉の楽しみ方はより広がります。ぜひ実際に体験し、その違いを感じてみてください。今度の週末は、自分へのご褒美に、和歌山の名湯を巡る美容旅へ出かけてみませんか?
温泉家 北出恭子(おんせんか・きたできょうこ)
国内外の温泉を年間300湯以上めぐる温泉専門家。多数の温泉資格や知見を活かし、数多くのメディア出演や講演、インフルエンサーとして、温泉の魅力を世界に発信している。また、 “利き湯”による分析・評価ができる泉質のスペシャリストとして、行政や温泉地自治体と連携し、温泉資源を活用したコンテンツの監修や泉質を活かした温泉地づくりのアドバイスを行う。大学講師や観光行政の委員も務めている。
本記事で紹介した温泉地・施設
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