【Birdingを楽しむ和歌山旅】
アオイヤマダ、
翼を広げて旅をする

2026年5月29日発売のトラベル・ライフスタイル誌『PAPERSKY』no.74で、和歌山県を紹介する記事が掲載されました。

特集テーマは、Birding(バーディング)

誌面の巻頭ゲスト・パフォーミングアーティストのアオイヤマダさんとともに巡ったバードウォッチングを紹介します。

【Birdingを楽しむ和歌山旅】アオイヤマダ、翼を広げて旅をする

AOI YAMADA プロフィール

AOI YAMADA / Performing Artist

独自の感覚と日常を重ねた作品を手がけるパフォーミングアーティスト。映画「PERFECT DAYS」「炎上」、サカナクションMV「いらない」などへの出演の他、パフォーマンスユニット

「アオイツキ」「東京QQQ」でも活動中。夫の祖父母の家がある和歌山県には少なからず縁を感じており、久々の再訪となる今回は熊野古道沿いや田辺〜白浜周辺を旅した。

WAKAYAMA-BIRDING
Trails, Nature & Motion
Birdsong & Spark of Imagination

おしゃべりな野鳥を追いかけて、

和歌山県を南へ、北へ、山から海へ。

ここで出会ったのは、にぎやかにさえずる鳥たちと

ユニークで自由なローカルの人々。

アオイヤマダのインスピレーションを刺激した、

旅の軌跡をたどって。

山で、海で、野鳥の気配を感じながら

「人間以外のものになることが多いのだけれど、鳥は初めてでした」と屈託なく笑うのは、ダンサー&パフォーミングアーティストとして活躍するアオイヤマダさん。特集では、Birding”のテーマに合わせて4つのシーンで4種の鳥を表現した。たとえば熊野古道の森のなかでは、旅人を導く八咫烏に。紀伊山地を一望するロケーションでは、上昇気流に乗って旋回するクマタカに、川辺では魚を狙うダイサギに。海辺では、翼を震わせるように羽ばたくイソシギをいきいきと表現した。このイソシギのシーンでは、アオイさんが踊り始めると土砂降りの雨がぴたりと止み、雲間から差し込んだ太陽の光が鏡のような水面に映り込んで、まるで奇跡のような神々しいひとときが立ち現れた。

「鳥らしい動きを再現するよりも、鳥のたくましさや本能、のびのびと生きているさまをストレートに表現したいと思いました。建築家の原広司さんは著書のなかで、『鳥は、唯一身近で出会える野生動物』とおっしゃっていますが、山や川辺を飛ぶ野生の鳥たちを間近にして、彼らの生態のおもしろさや複雑さをあらためて実感できたように思います」

 4種の鳥を表現するに際しては、それぞれの鳥の画像を集めてイメージボードをつくり、何を食べ、どういう場所に生息するのか、鳥の生態を調べて理解を深めて鳥像を固めていった。日常生活で鳥を意識することはなかったが、和歌山滞在中は野鳥の存在が大きくなっていたようで、さまざまな場所で鳥たちの気配を感じ取ることができた。

「早朝、白浜の海辺を散歩してみたら波の音や鳥の鳴き声がにぎやかで、そんな自然の喧騒が新鮮でした。都会ではつい音楽を聞いてしまうけれど、ここではイヤホンを外して、自分を取り巻く環境音に身を委ねてみたくなる」






豆の湯|白浜町

白浜のカフェ「豆の湯」でバタートーストをいただく。チーズグレーターで削った山盛りのバターにびっくり

長生の湯|白浜町

木漏れ日が心地いい白浜「長生の湯」で、入浴前のダンスパフォーマンス

歩くこと、食べること

 アオイさんの毎日は、まわりが想像する以上にシンプルだ。大切にしているのは、歩くことと食べること。歩く、食べるという根源的な行為が、乖離しがちな現代人の心と身体をリセットしてくれる――というのが彼女流のセルフケアの極意である。

「頭ばかりが働きすぎて身体が置いていかれてしまった。そんな不安定な状態に陥ったときは、ちょっと外を歩いてみるんです。すると、不思議なくらいリフレッシュできる」 

 心に効くのが歩く”だとすれば、身体に作用するのが食である。You are what you eat”というとおり、口にしたものがその人の健康と思考を形づくっている。

 今回の和歌山トリップでアオイさんが訪問を熱望したのが、岩出市にある1日1組限定のレストラン「villa aida」。自家菜園で育てた野菜を中心に、地元の旬の食材を、その日の状態や気候に応じて最適な方法で調理し提供している。数年前に行われたイベントでオーナーシェフの小林寛司さんと顔を合わせて以来、アオイさんが「最も気になっている場所のひとつ」というスポットである。

「最近、動物性の食材の使用をやめました。野菜のみという制約を設けたことで新しい発想が生まれて、料理がもっと楽しくなった」と小林シェフ。「手間暇かけて育てた野菜を丁寧に調理して、完成した料理は一瞬でなくなってしまうけれど、その儚さと悦びに涙が出そうになる」とアオイさん。シェフに案内してもらった畑では、色鮮やかな野菜やハーブ、エディブルフラワーが豊かに実っており、その食材の豊かさに、生命の恵みに心が躍った。

 元気に歩き、おいしく食べるためのフィールドと食材、ゆるやかな時間の流れ。和歌山にはすべてがそろっている――アオイさんはそんなふうに、この旅を振り返っている。


本特集は、トラベル・ライフスタイル誌「PAPERSKY」no.74とのタイアップ記事です。

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