【Birdingを楽しむ和歌山旅Vol.1】
 紀の川サイクリングロードで出会う野鳥、自然、グルメ
 ~双眼鏡をポケットに、ミニベロで野鳥観察行~

「Birding」=野鳥観察をテーマに、バードガイド(日本野鳥の会和歌山県支部)の方々と巡った、和歌山県の5つのエリアの魅力をお届けするシリーズ。

この記事で紹介するのは、フルーツをはじめとした農産物や歴史ある寺院、豊かな自然が楽しめる楽しめる「紀の川エリア」。

「紀の川サイクリングロード」は、川沿いの景色を楽しみながら走れる、起伏や交通量の少ない初心者にもおすすめのサイクリングコースです。


気軽に行動範囲を広げてくれる自転車は、野鳥観察に最適のツール。

小さな工具と双眼鏡があれば身支度は完成。お目当ての野鳥を探して紀の川サイクリングロードを走ります!

【Birdingを楽しむ和歌山旅Vol.1】 紀の川サイクリングロードで出会う野鳥、自然、グルメ ~双眼鏡をポケットに、ミニベロで野鳥観察行~

紀の川周辺は野鳥たちの楽園

奈良県の大台ヶ原山系を源流とする吉野川は、和歌山県の東西を貫いて紀伊水道に注ぐ。途中、紀の川と名前を変えて悠々と流れるこの川は、全長約136km。紀伊半島を代表する大河である。

紀の川沿いの堤防や河川敷に設けられているのが、紀の川サイクリングロード。河口からサイクリングロード終点のJR隅田駅を往復すれば約120kmのロングライドが可能で、出発・ゴール地点をアレンジすることで走力に応じたライドを楽しめる。

【スタート】~紀の川大堰周辺

  • バードガイドを務めてくれた谷脇さんと、貴志川(紀の川の支流)上空を飛ぶ鳥たちを観察する

スタートは、紀の川大堰から。眼前の六十谷水管橋に双眼鏡を向けてみると、びっくりするほどたくさんの鳥たちの姿を発見! 全身が真っ黒の、大型の水鳥の正体はカワウ。その名の通り、“河川”に生息する“鵜”だという。

餌となる魚が多く集まる紀の川大堰周辺は、カワウに限らず鳥たちにとって最高の住環境のようで、河川敷の草むらからヒバリの声が聞こえ、水面をカンムリカイツブリやクイナの仲間のオオバン、オカヨシガモのつがいが泳ぎ、上空をカモメが飛んでいる。

「水鳥や川辺の鳥はもちろん、魚を狙う猛禽類にも出会えますよ」とバードガイドを務めてくれる谷脇智和さん。この周辺に水田が広がっていた時代は、一妻多夫制のタマシギという非常に珍しい種(和歌山県レッドリスト絶滅危惧ⅠB類)もよく見かけられたそうで、紀の川周辺はまさに“Birding”の楽園なのである。

御食事処ふみ|立ち寄りどころ

  • ラードで炒める「やきめし」もファンの多い一品

ライド後の腹ごなしに立ち寄りたい、御食事処ふみ。40年以上続く昔ながらの食堂は、地元の人々の支持率ナンバーワン!名物の「鉄板焼きそば」は初代店主が家族のために作っていた賄いメニューが定番化したもの。細めの麺にキャベツたっぷり、ソースがよくからんでいる。塩味と醤油味から好みを選んで。

Charlie’s Bed -Bike Hostel & Spot-|サイクリストのためのホステル

  • 2段ベッドと簡易キッチンを備えるゲストルームは全8室。壁面にサイクルラックを設けている客室も

自転車ツーリズムの盛り上がりに貢献したいと、23年7月にオープンしたサイクリストのためのホステル「Charile's Bed -Bike Hostel & Spot-」。紀の川サイクリングロードに近い絶好のロケーションにあり、宿泊者が自由に使えるラウンジやランドリーなどを備える。ロードバイクのレンタルも計画中。

フルーツ王国を自転車で駆け抜ける

  • 野鳥観察に欠かせないガイドブックを持ってサイクリングへ。

双眼鏡を覗くばかりでは一向に進まない。そろそろ次のポイントに向かおう。川から吹きつける風は強いが、フラット基調のサイクルロードを東へ、東へとぐんぐん進む。川辺橋周辺まで来たら、再びしばしの観察タイム。ミニベロをひょいと担いで堤防を降り、草むした急坂を歩いて河川敷へ。

このあたりの草原や空き地ではタカ類のチュウヒが見られると聞き、ぐっと目を凝らす。お目当ては、光が当たると羽色がシルバーに輝くハイイロチュウヒだ。が、藪からひょっこりと姿を見せたのはメスのキジ。淡い褐色のその姿に、ヤマドリか?! と見間違えた一同は大興奮する。

人の背丈ほどのヨシが生い茂るヨシ原は、ねぐらだったり巣づくりだったり、鳥にとってさまざまな役割を果たす大切な生息地。ヨシ原を見かけたら、とりあえず双眼鏡でチェックするのがいいらしい。顔を出してくれたのはカワラヒワ。地上では地味だが、ひとたび羽ばたけば黄色の翼が青空に映える。その先でサイクリングロードを外れて井阪橋を渡り、紀の川対岸へ。

対岸の紀の川市桃山町はその名のとおり、桃の名産地だ。山から流れた土砂が堆積して肥沃な土壌をつくる紀の川流域は、温暖な気候も相まって果樹の栽培が盛んだが、特に有名なのが桃山町産「あら川の桃」。井阪橋のたもとに広がる「桃源郷」では数万本の桃の木が栽培されている。花の時期には一面がピンク色に染まり甘い香りに包まれると聞き、花のシーズンに再訪しようと心に決めた。

観音山フルーツガーデン&フルーツパーラー総本店|立ち寄りどころ

  • 付属するフルーツパーラーでは季節のフルーツを使ったパフェやフルーツサンドをオーダーできる。7〜8月はいちばん人気のモモのフルーツパフェをお楽しみに
  • 季節代わりのフルーツティーとフルーツサンド。この時はキウイ、リンゴ、イチゴ、オレンジのお茶と、キウイ、イチジク、 ブドウのフルーツサンド

ライド後は、季節のフルーツで仕立てたパフェが人気の「観音山フルーツガーデン&フルーツパーラー総本店」へ。“フルーツ王国”の底力を体感。

「和歌山のフルーツで地元を元気に」というスローガンを掲げる観音山フルーツガーデン。紀の川市では柑橘をはじめモモやイチジク、ブドウなど、年間を通じてさまざまなフルーツを生産しており季節ごとの味わいを楽しめる。

諸井橋~平池緑地公園【ゴール】

  • ゴールに設定した平池緑地公園ではさまざまなカモ類を観察できる

桃源郷を抜けて久々に現れた車道を、機動力のあるミニベロは軽快に駆け抜ける。谷脇さんおすすめの野鳥観察ポイント、諸井橋ではモズを発見!枯れ木の上には真っ白なダイサギが、水辺の獲物を狙い澄ましていた。さらに進むとゴールの平池緑地公園が見えてくる。公園内のため池には水鳥が生息し、渡り鳥が飛来する魅力的なスポットだ。

再び合流した谷脇さんと、ミニベロを押しながらため池の周囲を歩いて鳥たちを観察する。いるいる、ヒドリガモにハシビロガモ、アイガモ、マガモに、巣づくり用の資材を運ぶアオサギも。

「カモは見た目こそ地味だけれど、観察が楽しい鳥なんですよ。眺めているとこちらの気持ちもほっこりします」と谷脇さん。「僕はパンダみたいなカモ(ミコアイサのこと)が好き」とルーカス。こんな風にシチュエーションを変えていろいろな鳥を観察できるのは、ひとえに行動範囲を広げてくれる自転車のおかげ。さて、次はどこの鳥を見に行こう。

神通温泉|立ち寄りどころ

山深い神通でエストニア製のバレルサウナを導入しており、セルフロールリューを楽しめる。併設する温泉は天然の保湿成分であるメタケイ酸を含み、肌あたりの柔らかさが自慢

Column

サイクリングを快適に楽しめる和歌山「WAKAYAMA800」

雄大な自然に恵まれた和歌山県では、世界遺産「高野山・熊野」をはじめ、美しい海岸線や緑豊かな山々、澄みきった清流に奇岩や巨石を望む絶景、和歌山ならではの景色や温泉・グルメを楽しみながらサイクリングを楽しむことができます。

サイクリングを快適に楽しめる和歌山「WAKAYAMA800」


本特集は、トラベル・ライフスタイル誌「PAPERSKY」no.74とのタイアップ記事です。


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