【Birdingを楽しむ和歌山旅】
Into the BIRDS WAKAYAMA
森、海、山、梅林。和歌山らしい4つの風景、その深層へ
2026年5月29日発売のトラベル・ライフスタイル誌『PAPERSKY』no.74で、和歌山県を紹介する記事が掲載されました。
特集テーマは、Birding(バーディング)。
本記事では、誌面巻頭に掲載された、和歌山県出身の写真家・丸山由起の写真と文章によるフォトエッセイをご紹介します。
那智勝浦在住のフォトグラファー丸山由起さんが切り取った風景には、鳥と自然、人の営みが途切れずにつながり、同じリズムで生きていくさまが描かれている。鳥のさえずりを追いかけて、森、海、山地、梅林の4つのシーンで和歌山の輪郭をたどる。

Forest/森
田辺市を代表する「紀州石神田辺梅林」から少し登った山間部で見つけたのは、ウバメガシ―紀州備長炭の原料となる高木の林である。「山の急斜面に設けられた薪炭林と梅林は、山の崩落を防ぎ、水がめの役割を果たし、ミツバチを守り、生物多様性を守ってきました」(丸山さん、以下同)。江戸時代から続く伝統的な農法の持続可能性が高く評価され、世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」に認定されている。
Column
森に住む、カケスの鳴き声を聴く
Ocean/海
丸山さんのホームタウン、那智勝浦町にあるゆかし潟は、熊野灘から入り込んだ海水と真水が混ざり合う汽水湖。その周囲には遊歩道が整備されており、散策しながら四季折々の景色を楽しめる。「鳥をテーマにゆかし潟を散策してみたら想像以上にたくさんの鳥を目にすることができて、干潟という環境の多様性を実感しました」。写真の主役はアオサギだが、この他にマガモやカルガモ、イソシギといった水鳥も集まってくる。
Column
海に住む、コサギの鳴き声を聴く
High Mountains/山
那智山から熊野灘へ注ぐ太田川、その上流域にある色川集落から紀伊山地を切り取った1枚。「熊野の険しい山並みが連なる様子を表す言葉に、『熊野三千六百峰』があります。標高はさほど高くはないが、険しく密度の濃い山々。折り重なるように連なる3600もの山々―山中に息づく信仰も表している言葉ですが、その神聖さや広大さを体現している風景だと感じます」。ゆったりとしたヤマガラのさえずりが今にも聞こえてきそう。
Column
山に住む、ヤマガラの鳴き声を聴く
Plum Orchard/梅林
鳥をテーマに梅林の風景を探していてたどり着いたのが、紀伊路・千里の浜にほど近いみなべ町の梅林だ。「里山にある梅林はよく手入れされていますが、周辺にはほどよく自然林も残っていてシジュウカラやメジロの声が響いていました。こんな風に人の営みと自然が地続きになっている様子が和歌山らしいなと思います」。季節は春めいた気配を感じられる2月末ごろ。咲き始めたばかりの梅の花の可憐さに、心を震わせた。
Column
梅林に住む、メジロの鳴き声を聴く
Photo by 丸山由起/Yoshiki Maruyama
1982年、和歌山県那智勝浦町出身。写真家。「土地の記憶と、人々の営みを写しとめる」をテーマに、地域の人々や修験道など和歌山らしい自然や風土、そこに流れる時間を記録している。
2026年5月29日発売のトラベル・ライフスタイル誌『PAPERSKY』no.74に掲載された、和歌山県を紹介する特集記事では、野鳥の気配を身近に感じられる風景写真を紹介するとともに、ゲストハイカーとして高野山 龍神エリアを歩いた。
本特集は、トラベル・ライフスタイル誌「PAPERSKY」no.74とのタイアップ記事です。

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