「渓流(アマゴ)釣り」に古座川で挑戦!せせらぎに癒されるネイチャートリップ。

和歌山には山地が多くあり、河川の上流部では「渓流釣り(アマゴ釣り)」が楽しめます。渓流釣りは川を渡る風や木々の香りを感じながらロッドを振る自然散策の楽しさも魅力。そして初心者もフィッシングガイドを利用してルアーやフライ(毛バリ)での釣りを体験することができます。

「渓流(アマゴ)釣り」に古座川で挑戦!せせらぎに癒されるネイチャートリップ。

平成の名水百選の川

和歌山県南部の古座川町を流れ、串本町で熊野灘に注ぐ古座川(こざがわ)。山間部を蛇行して流れる川は上流から下流まで全域で高い透明度を誇り、環境省が認定する「平成の名水百選」にも選ばれています。近年はカヤックによる川下りなどのアクティビティも人気。流域には国指定の天然記念物「一枚岩」などの景勝地もあります。


そんな古座川は川の恵みも豊か。春からはアマゴ釣り、夏からはアユ釣りが人気で「古座川の美しい流れに立って釣りをしてみたい」という熱心な釣りファンが多くいます。初心者を案内してくれる現地のフィッシングガイドも利用できるので、気軽に川釣りの楽しさを体験できます。


フィッシングガイドを利用する

6月、渓流のアマゴ釣りを体験しに古座川にやって来たのは伊豫はるかさん。最近、和歌山の川でアユ釣りを始めたのですが、渓流のアマゴ釣りもやってみたいと流域にある「田上(たのうえ)おとり店」を訪れました。田上おとり店では、夏のアユ釣りシーズンにアユ釣り用のオトリを販売しているほか、遊漁券の販売、ルアーフィッシングの道具やウエーダー(水の中に入ることができ川の石の上でも滑りにくいブーツが付いた胴付長靴)のレンタルを含めたアマゴ釣りのガイドもしています。今回はそのサービスを利用して、渓流のアマゴ釣りに挑戦です。

古座川で渓流のアマゴ釣りができるのは3月1日〜9月30日です。これは和歌山県の河川に共通するルールで、アマゴの産卵期にあたる秋やその後の冬は禁漁期間になっています。そして古座川の場合、七川ダムより上流を七川漁協、下流を古座川漁協が管轄しているので、釣りをする際は自分が釣りをするほうの漁協の遊漁券を購入します。今回は七川漁協のものを購入しました。


なお、遊漁券は釣り場周辺の遊漁券取扱所(オトリ店、釣具店、コンビニなど)で購入できるほか、近年は「FISH PASS(フィッシュパス)」のようなオンラインサービスも利用できます。また、和歌山県の河川の場合、和歌山県内水面漁業協同組合連合会のウェブサイト「鮎の国わかやま 入れ掛かり総合案内所」で「釣りガイド」を探すことができます。古座川以外の河川でアマゴ釣りやアユ釣りをしてみたい時のガイドも紹介されているので、これから川釣りを始めてみたい人におすすめです。


心癒される渓流へ

受付後はガイドの田上さんと古座川上流の松根地区に移動。駐車スペースから先は川に降りるルートを徒歩で進みます。瀬音がしだいに大きくなると、目の前に釣り場が現れました。水深のある場所は川の水がエメラルドグリーンで思わず息をのむ美しさです。

最初に練習したのはルアーのキャスティング。ルアーでアマゴをねらう場合「狙った場所にキャスト(竿を振って、ルアーやエサなどの仕掛けを狙ったポイントへ投げ込むこと)して、リールを巻いてルアーを泳がせ、アマゴに食いつかせる」というのが一連の手順です。まずはキャストが決まらないと魚を手にできません。初めての操作は簡単ではありませんが、コツを教わりながら練習すると徐々に感覚が掴めてきました。

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渓流のアマゴ釣りの服装と道具

渓流で釣りをする際は、川を歩いたり渡ったりすることができる服装を着用します。今回は濡れてもすぐに乾くショートパンツとレギンスに釣り用のアユタビを履くスタイルで釣りをしました。このほかにウエーダーを着用する場合もあります。服装については季節や場所によっても変わるので、ガイドに相談しましょう。釣り道具については以下のものを使用しました。


【渓流のアマゴ釣り用タックル】

●ロッド:トラウト用ULロッド・5フィート(1.5m)

●リール:スピニングリール・1000番

●ライン:ナイロンライン・4ポンド(1号)

●ルアー:トラウト用シンキングミノー・50mmサイズ

※ヘルメット、フィッシングベストと合わせてレンタルしたものを使用

川を上流に進みながら魚をねらう

キャスティングの感覚が掴めて来たらいよいよ釣り開始。アマゴを釣る時は川を上流に歩き進みながら、魚がいそうな場所が現れたらルアーをキャストします。何度かキャストして反応がなければ、また歩いて次のポイントへ。「次はどんなポイントが現れるのだろう?」とワクワクしながら、常にフレッシュな気分で川を歩けるのも渓流釣りの面白いところです。


アマゴは周囲より少し深いところや、身を隠せる石の周辺、あるいはエサがよく流れて来る上流からの流れの延長線上などにいます。とはいえ、初めのうちはアドバイスをもらった場所に丁寧にルアーをキャストして魚からの反応を待ちます。

ファーストヒットはウグイ

伊豫さんのルアーにブルブルッと何かが食いつきました。釣れたのはコイ科の小魚のウグイ。ウグイはアマゴよりも緩い流れを好みます。初めてのルアーフィッシングでも狙いやすい場所にいるので、ヒットしてきたようです。とはいえ、自分でキャストして、ルアーを動かし、魚が食いつく感触を味わえたのは大きなステップアップ。さらに上流に進みます。


もうひとつ、伊豫さんが楽しんでいたのが水辺の生き物との出会いでした。渓流には普段なかなか目にすることのない水辺の生き物がいます。この日も周囲を見ていると、岩場で羽を休めるジャコウアゲハ、水中でじっとしているアカハライモリ、鳴き声の美しさで知られるカジカガエルなど、多彩な生き物の姿を見つけられました。

アマゴは川の宝石

その後、アマゴを狙い続ける伊豫さんですが、なかなかヒットにいたりません。ガイドの田上さんにお手本も兼ねて狙ってみてもらいますが、この日のアマゴはルアーを追ってきても食いつかずに最後に引き返すなど一筋縄ではいかないようです。それでも田上さんが狙うと数尾が顔を見せてくれ、その姿はまるで川の宝石のようでした。特に魚体の側面に広がる小さな朱点はアマゴに特有のもので、水辺で見ると色の鮮やかさがいっそう際立ちます。

大きなカワムツで締めくくり

釣りを始めてから3時間。この日の最後のポイントになる大きな堰堤の下に到着しました。ここは流れも広いため上流に向かって左側を田上さん、右側を伊豫さんが釣ることにします。ただ、田上さんのルアーにアマゴらしい魚が反応して水中でギラリと光るのが見えたもののヒットにはいたりません。


伊豫さんも諦めずに何度かルアーを通してみますが反応はなし。そして「これが最後のキャスト」と決め、最初に狙った場所にもう一度キャストしてルアーを動かし始めたところ、「グググン」と大きな手応えが伝わりました。ヒットしたのはこれもコイ科の川魚であるカワムツ。アマゴではありませんでしたが、諦めずにキャストを続けて手にできた一尾に満足して、この日の釣りは終了となりました。

釣りのあとはジビエカレーと一枚岩を堪能

釣りのあとは「道の駅一枚岩モノリス」へ。ここは古座川を挟んですぐ正面に国指定の天然記念物である「一枚岩」があります。併設のレストランでは古座川町の食材を活かしたランチやカフェが楽しめ、この日は人気のジビエ料理で肉も野菜もたっぷりの「鹿バジルステーキカレー」を注文しました。ボリュームがありほどよくスパイシーなひと皿は川を歩いてロッドを振り続けたあとにぴったり。元気の出るおいしさです。


モノリスの下の古座川には一枚岩を正面に眺められるテントサイトがあります。また、シーズン中は一枚岩のすぐ下の古座川に入ってアユを釣る人もいます。天然記念物の周りであっても外遊びが自由に楽しめる雰囲気や環境があるのも古座川の大きな魅力。そして和歌山には古座川のほかにもアマゴ釣りやアユ釣りを楽しめる川が多くあります。川の自然に癒されるネイチャートリップを、釣りを通してぜひ味わってみてください。


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一枚岩

圧倒的なスケール!日本最大級の一枚岩

川底まで透き通る清らかな古座川の川淵にそそり立っている、高さ100m、幅500mの1枚の大きな岩。春には桜、秋には紅葉と、四季折々にさまざまな表情を見せてくれます。国の天然記念物に指定されており、和歌山県内で唯一選定された日本の地質百選「古座川弧状岩脈」の一部でもあります。


対岸にある「道の駅一枚岩 monolith」では、一枚岩の壮大な景色を眺めながら、ジビエ料理や古座川で獲れた天然あゆなどを味わうことができます。また、デイキャンプやバーベキュー用品のレンタルもあり、一枚岩の目の前で川遊びや自然散策を満喫し、迫力満点の大自然を感じることができるでしょう。

田上おとり店

古座川のほとりにあるオトリ販売所。店主の田上智士さんが、アユの友釣りで使うオトリアユの販売のほか、アマゴ釣りを含めた遊漁券の販売、フィッシングガイド、さらにアウトドア用品のレンタルやネイチャーガイドを行っています。遊漁券は七川漁協と古座川漁協の2漁協のものを取り扱っています。


所在地:和歌山県東牟婁郡古座川町洞尾224 

電話番号:070-9316-3195 

周辺の宿泊・温泉施設(南紀月の瀬温泉 ぼたん荘)

「一枚岩」から車で約10分の距離にある温泉付き宿泊施設です。古座川沿いの山と森に囲まれた静かな場所にあり、釣りの滞在にもうってつけ。館内の食事処は、朝食(7:30~10:30 ※ラストオーダー10:00)、ランチ(11:00~14:30 ※ラストオーダー14:00)、ディナー(17:00~21:00 ※ラストオーダー20:30)の3つの時間帯で営業していて、古座川町産の旬の食材を使ったおいしい食事が味わえます。ディナーは宿泊者を含め前日までの事前予約が必要です。


所在地:和歌山県東牟婁郡古座川町月野瀬881-1

電話番号: 0735-72-0376

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