2015年に文化庁が創設した「日本遺産(Japan Heritage)」。和歌山県ではこれまでに7つのストーリーが認定されており、長い歴史を経てつくられた特色ある文化の数々に触れることができます。ストーリーを紡ぐ貴重な文化財群や、人々の暮らしと共に世代を超えて受け継がれてきた様々な伝統や風習など、豊かに彩られた和歌山の魅力を感じてください。
絶景の宝庫和歌の浦
多くの歌人に愛され、写真がなかった当時「このまま持ち帰りたい」と歌に詠まれた和歌の浦。多くの文化芸術を育んだ地は現代の人々をも魅了します。
鯨とともに生きる
江戸時代より捕鯨と共に生きてきた熊野の人々。当時の捕鯨の面影を残す旧跡が点在し、鯨にまつわる自然と文化が調和した情景が祭りや伝統芸能、食文化も長く受け継がれています。
「最初の一滴」醤油醸造の発祥の地 紀州湯浅
中国より伝来した味噌を元に、湯浅の人々が工夫を重ねて生み出した醤油。歴史情緒あふれる町は今も醤油の醸造業で栄え、ほのかな醤油の香りが漂います。
百世の安堵~津波と復興の記憶が生きる広川の防災遺産~
江戸時代に津波に襲われるも、復興を果たした広川町。稲村の火の物語でもその名が知られます。町全体が防災を意識した作りとなっており、災害の記憶を後世に伝えています。
1300年つづく日本の終活の旅~西国三十三所観音巡礼~
人生を通し、いかに充実した心の生活が送れるかを考えるという、日本人にとっての究極の終活の旅、西国三十三所観音巡礼。和歌山県内の構成文化財は、第一番札所「那智山青岸渡寺(那智勝浦町)」・第二番札所「紀三井寺(和歌山市)」・第三番札所「粉河寺(紀の川市)」です。
「葛城修験」-里人とともに守り伝える修験道はじまりの地
和歌山~大阪~奈良の境にそびえる葛城の峰々。修験道の開祖と言われる役行者がはじめて修行を積んだこの地は、世界遺産の吉野・大峰と並ぶ「修験の二大聖地」と称され、今もなお修験者たちの修行の場として大切にされています。
女性とともに今に息づく女人高野~時を超え、時に合わせて見守り続ける癒しの聖地~
高野山は、近代まで「女人結界」が定められ女人禁制でしたが、そんな時代にあっても女性たちの身内の冥福を祈る声を聴く「女人高野」と呼ばれるお寺があります。女人高野は、地域に根差し、訪れる多くの女性たちの願いを聴き、癒やす場であり続けています。