■P3 特集扉
自然と遊ぶ
スポーツ旅
密を避けた行動が注目されているこの夏は、和歌山の大自然の中、ウォーター・アクティビティで健康的に遊びたい。
風光明媚な和歌の浦では波に ゆったり身をまかせる。激流の北山川を行く自然のジェットコースター・ラフティング。色鮮やかな串本の海の世界に入り込むシュノーケリング。田辺湾に浮かぶ神秘の島々を巡るシーカヤック。和歌山が誇る海・山・川には、数えきれないほどの魅力が詰まっている。
きらきらと輝く太陽のもと、夏の大冒険を思う存分楽しんだ後は、“ひんやりスイーツ”で火照った体を癒やす。そんな、和歌山ならではの心も体もリフレッシュできるスポーツ・トリップに出掛けよう。
■P4 特集 和歌の浦
絶景「和歌の浦」を海上散歩
マリンスポーツを楽しむ
【和歌山市】
風光明媚な景観が万葉歌で詠まれ、語り継がれてきた和歌の浦で、太陽の光を感じ、波に身を任せながらゆったりとマリンスポーツを満喫しよう。近年注目の「スタンドアップパドル(SUP)」は“海の散歩”といわれ、初心者も気軽に楽しめるアクティビティ。風を読みながら爽快に水面を走らせるウィンドサーフィンも根強い人気だ。
また、和歌山マリーナシティには、国内トップ選手らも利用するセーリングのナショナルトレーニングセンターが建つ。年中吹く西寄りの風や海からの眺めは、世界中のヨット愛好者からの評価も高く、“ヨットの聖地”と称され脚光を浴びている。マリンスポーツを満喫した後は、地元産の魚介類や旬のフルーツを味わう癒しのひとときを。
■P6 特集 北山村
美しい渓谷を流れる北山川で
スリル満点のラフティング体験
【北山村】
和歌山県でありながら、県内の他市町村ではなく、三重県と奈良県に囲まれた唯一の“飛び地”野村・北山村。流れの緩急が目まぐるしく変化する北山川は、ラフティングに最適と人気のスポット。ダイナミックな渓谷の美しい姿に圧倒されながら、水しぶきをあげて岩と岩の間を通り抜ける。次々と迫りくる激流を攻略していくライドは、ハードな分だけ達成感や爽快感が抜群。さらに北山村の歴史や文化を感じたいなら、熟練の船頭が櫂を操る観光筏下りもおすすめ。そして秘境の魅力を体感した後は、北山村自慢の温泉で体を温めたい。
特産品であるじゃばらグルメや、優しい味のカフェメニューを堪能しながら窓の外に広がる北山村の風景を眺める。そこには素朴でどこか懐かしく温かな日本の原風景が広がっている。
■P8 特集 串本町
サンゴが群生する南端の海
色鮮やかな水中世界を浮遊する
【串本町】
串本の海は、本州最南端・潮岬を境界に、西側は熱帯・亜熱帯、東側は温帯という異なった環境を持つ、年間を通して多くの生き物を観察することができる世界でも珍しい海。黒潮の影響を大きく受ける西側はサンゴの群生地でもあり、ダイビングやシュノーケリングの名所として人気のエリア。特に夏は黒潮に乗って南方種の熱帯魚が現れ、気軽に挑戦できるシュノーケリングでもカラフルで美しい海中世界を楽しめる。
とはいえ串本町の魅力はマリンスポーツだけではない。串本海中公園では大人も子どももダイビング気分を満喫することができる。また地元で獲れる新鮮な魚介料理もおすすめ。
■P10 特集 白浜町
海抜0mの大冒険!
カヤックで美しい海を満喫
【田辺市・白浜町】
波が穏やかな田辺湾では、のんびりシーカヤックを楽しもう。黒潮の影響を受けながら季節ごとにさまざまな表情を見せる海。漕ぎ出した瞬間に見える海抜0㍍の景色。それはまるで自分自身が大自然に溶け込むような感覚。手つかずの自然が残る国の天然記念物・神島(かしま)や、海洋生物の楽園・畠島(はたけじま)など見どころを周りながら、上陸可能なビーチに降り立ち、海水浴や磯観察、シュノーケリングといった、夏ならではのアクティビティを目一杯楽しめるのが魅力。
さらにカヤック経験者やスクールを受講した上級者は、白浜のシンボルともいえる円月島近くまでのロングトリップもおすすめ。海の冒険を存分に堪能した後は、人気のカフェでクールダウン。ゆったりとしたティータイムは極上のひととき。
■P11 ひんやりスイーツ
スポーツ旅で立ち寄りたい!
絶品ひんやりスイーツ
夏のスポーツ旅で身体を動かした後にうれしいのがひんやりスイーツ。和歌山には新鮮な果物や野菜を使ったものから、長年地元民に愛されるものまで、絶品の味が揃う。和歌山の自然と風土を詰め込んだひんやりスイーツを食べて、ほてった身体をリフレッシュしよう。
■P12 「わかやま歴史物語」ぶらり旅
「葛城修験」出発の地・加太
観光列車に揺られ日本遺産を巡る旅
【和歌山市】
観光はもちろん、海の幸やマリンレジャーが楽しめる自然豊かな港町・加太は、修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が大峰山での修行前に訪れたことから、修験道発祥の地ともいわれる。現在も毎年、修験道の本山派総本山寺院・聖護院の門跡と行者がこの地を訪れ、法華経二十八品を埋納したと伝承される経塚を巡る厳しい修行を行う。
この一連のストーリーが2020年、「葛城修験」として日本遺産に認定された。そんな歴史をもつ加太への移動は、紀ノ川駅から加太駅を結ぶ南海電鉄加太線がおすすめ。「加太さかな線」と呼ばれ、地元民はもちろん、観光客にも親しまれている。鯛をイメージした愛らしい電車に揺られながら、歴史ロマンや地元グルメを堪能する夏旅に出かけよう。