高野参詣道ロングトレイル2日目 女人道(女人堂巡り):不動坂口女人堂~奥之院~金剛峯寺(約11km)
高野山は八葉の峰と呼ばれる1,000m前後の山々に囲まれた山上の盆地で、明治5年に女人禁制が解かれるまで、厳しく女性の入山を規制してきました。高野山への参詣道として俗に「高野七口」と呼ばれる街道が通じており、かつてはその各入口に女性のための籠り堂として女人堂が建てられました。
女人禁制のため、高野山内に女性が立ち入ることはできませんでしたが、多くの女性たちが、「お大師様にお祈りがしたい」、「修行をしている息子の姿を一目でも見たい」・・・等々、様々な思いを背に女人堂から女人堂へ八葉蓮華の峰々を辿ったといわれ、この道を「女人道(にょにんみち) 」と呼んでいます。
ロングトレイル2日目のこの日は、女人道の西側、唯一現存する女人堂である「不動坂口女人堂」からスタートし、合計6つの女人堂跡を巡り、奥の院前バス停に到着後はそのまま奥之院参拝へ(時間が合えば、奥の院前バス停付近では昼食を取れるお店も複数あります)。奥之院参拝後は、高野山内散策及び金剛峯寺や壇上伽藍等を訪問し、かつて女性は入ることができなかった空海の作り上げた精神世界を深く噛みしめ堪能してください。
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- 移動手段

不動坂口女人堂(ふどうざかぐちにょにんどう)
不動坂口女人堂は、高野山に残された、建造物が残る唯一の女人堂です。明治時代に高野山の女人禁制がとかれるまでの間、女性の巡礼者へ宿を与えるだけでなく、不動坂口女人堂は、不動坂と高野山の間や、女人道を旅する老若男女が集い、休息する場所としての役目を果たしました。
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女人道の道標について
女人道の道中には写真のような道標がポイントポイント毎に設置されています。ここに記載されているポイント番号は、和歌山県街道マップに掲載されている番号とも一致していますので、現在地の確認などにご活用ください。

弁天岳
弁天岳は高野山を取り囲む八葉蓮華の峰々のうち、外八葉の一つに数えられ、山頂には高野七弁天の一つ「嶽弁天社(だけべんてんしゃ)」が祀られています。
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弁天岳から望む根本大塔
弁天岳からは遠く、根本大塔を望むことができます。
かつての女性巡礼者の方々もここから、たどり着くことのできない高野山に向けて祈りを捧げたのではないのでしょうか。

大門口女人堂跡
高野七口の一つ「町石道」が通る大門横には、「龍神口女人堂」が建てられていたこともあり、大門口女人堂はその大門よりも北側のここに女人堂が建てられたと言われています。
龍神口女人堂跡
この女人堂は、龍神温泉を経て熊野方面と高野山を繋ぐ「奥辺路(おくへち)龍神道」や有田川流域と高野山を結ぶ「有田道」の入り口に設けられた女人堂です。
相の浦口女人堂跡(あいのうらぐちにょにんどうあと)
相の浦口は、高野山の南方に位置する相の浦集落と高野山を繋ぐ古道の入り口にあたります。
大滝口女人堂跡
大滝口女人堂は轆轤(ろくろ)峠に位置し、高野山と熊野を結ぶ熊野古道小辺路(こへち)の入口に位置しています。お堂は小さいものでしたが、小辺路や女人道をたどる参拝者にとって大切な休憩所となっていました。
円通津寺(えんつうりつじ)
大峰口女人堂跡
大峰口女人堂は高野山と山岳修行の地、大峰山を結ぶ大峰道の入り口にあたります。ここから約3km先の摩尼峠手前の女人道沿いには、修験道の開祖とされる役行者の座像が安置されており、高野山と大峰山の関係の深さを伺い知ることができます。
奥の院前バス停
バス停付近には、お土産屋さんやカフェ、食事処などもありますので時間が合えばここで一息入れましょう。
奥之院参拝
奥之院は、弘法大師空海の御廟(ごびょう)がある場所で、壇上伽藍と並ぶ高野山の二大聖地の一つです。弘法大師は853年に62歳で入定し、以来1200年にわたってこの地で永遠の瞑想を続けていると信じられています。
奥之院参道入口にあたる「一の橋」から御廟までは約2キロメートルの道のりですが、奥の院前バス停(中の橋)から御廟までだと1km程度です。
樹齢七百年を超える杉木立が生い茂る参道は、20万基以上の供養塔や墓石が並んでおり、ゆっくり見て回るといくら時間があっても足りないぐらいですが、この日の残り時間と相談しながら奥之院での参拝時間を決定するようにしましょう。
高野山内散策
奥之院から金剛峯寺までは3kmぐらい。道中にはお土産屋さんの他に、お饅頭や名物の焼きもちなど食べ歩きができるお店もたくさん。こちらも時間がいくらあっても足りないぐらいですが、本日の残り時間や、翌日の行程や時間なども計算しながら、立ち寄る時間を考えましょう。
金剛峯寺
金剛峯寺は、山のほぼ中央に位置する高野山真言宗の総本山で、全体の宗務を司っている寺院です。豊臣秀吉が母の菩提寺を建立し、その後隣の寺と合併して金剛峯寺と改称されました。
境内には、日本最大級の美しい石庭「蟠龍庭」があり、静かな雰囲気の中でゆっくりと散策することができます。歴史ある建築や美しい庭園をじっくりと楽しみ、心の安らぎと荘厳さを体感してみてください。
壇上伽藍
壇上伽藍は、弘法大師空海が高野山を開山した際に最初に整備した場所です。817年に弟子たちと共に建立し、完成には十数年から20年の歳月がかかりました。この場所は「弘法大師ゆかりの地」として信仰の中心となっており、密教の世界を表す胎蔵界曼荼羅を象徴しています。参拝の際は時計回りに進むことが推奨され、境内には高野山の総本堂「金堂」や、密教のシンボルとして建てられた朱塗りの「根本大塔」、弘法大師が住んでいた「御影堂」などを見て回ることができます。特に根本大塔は、その美しい姿と重要な役割から多くの参拝者に親しまれています。
本日の宿泊
同じ宿坊での連泊がお勧めです。荷物を置いておけるのはもちろんのこと、2日目の朝の勤行での向き合い方の違いなど、きっと心境の変化なども感じられるはずです。

















